高田屋嘉兵衛という人がいます。
江戸時代に北前船に乗って商売をやった人ですね。
北前船というのは、大阪から瀬戸内海、下関をまわって日本海へ、そして日本海沿岸をたどって北海道までを行き来した船のことです。
たとえば北海道で採れた、にしんや昆布を積んで、大阪へ持って行って売る。
他にも寄港した日本海沿岸の港で、現地の特産品を積んだり、別のところでおろして売ったりしながら、航海をしたのではないかと思うのです。
ところが、あるとき、ロシアと日本の国際紛争に巻き込まれてしまう。
そこで囚われの身となってしまうわけです。
あくまで、個人の身で囚われた。
けれども、この人の面白いのは、次第に、日本人を代表するように振舞っていくことなんです。
ロシア人たちも、態度を少しずつ変容させていく。
そして最後は、ロシアと日本の橋渡し役になろうとする。
たしか日本に向かって発つときに、甲板にいたロシア人たちがみんな、
「タイショウ、ウラー(万歳)!!」
と叫ぶんです。
ロシア人たちからいつの間にやら、大将って呼ばれていたんですね。
この人のことを、司馬遼太郎さんが「菜の花の沖」という小説に書いています。
司馬さんが発掘した、隠れた日本史のヒーローのひとりかもしれません。
もしかして、この人の前世なんじゃないかと思って、今朝、お師匠さんに電話をして確認してもらったのです。
そうしたら、やっぱり、そうだって、と言われていました。
とても面白い小説なので、よかったら一度読んでみてくださいね。
これから、持てる能力を発揮していかれることを期待しています。
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